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測定

リテンション

Retention

既存の顧客が離れずに関係を続けている度合い。維持や継続を表し、解約・離反の対概念にあたる。

意味

リテンションとは、既存の顧客が離れずに関係を続けている度合いを指す。新しく獲得することよりも、いま関わっている人にとどまってもらうことに焦点を当てた見方である。

多くの事業で、新規獲得より既存維持のほうが費用対効果に優れるとされ、離反を防ぐ取り組みが重視される。契約の継続率や再購入の割合などで捉えられることが多い。

ブランドの観点では、リテンションはブランドロイヤルティの行動面の現れとして読める。愛着が継続という行動になって表れ、安定した関係の基盤を支える。

成り立ち

「引きとめる・保持する(retain)」という語に由来し、顧客維持を重視する関係性マーケティングの文脈で広まった。獲得(acquisition)と対で語られる。

リテンションとチャーンの違い

チャーンは離れていった側の割合を、リテンションは残っている側の割合を表す。裏表の関係にあるが、見えてくるものは違う。残った人数からは、なぜ残ったのかは分からない。離れた人数からは、離れた理由をたどることができる。

片方だけを追うと打ち手が遅れる。継続率が保たれていても、離脱と新規が同じ規模で入れ替わっていれば、顧客の中身は入れ替わり続けている。総数ではなく、同じ時期に入った顧客がどう残ったかで追うと、その入れ替わりが見えてくる。

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リテンションとカスタマーサクセスの違い

カスタマーサクセスは、顧客が目的を果たせるよう働きかける活動である。リテンションは、その働きかけを含む諸々の結果として残った割合にあたる。日々の行動と、後から数える数字という関係にあり、目標として置く場所が違う。

取り違えると、継続率を目標に据えた活動が、解約を思いとどまらせる交渉へ寄っていく。引き止めで保った継続は次の更新期に同じ問題が戻るため、顧客が何を達成できていないのかを扱う側へ、課題の置き場所を戻す必要がある。

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使いどころ

継続率や離反率で測り、獲得施策とのバランスの中で評価する。新規獲得だけを追う運用への対比として引かれる概念である。

実務でのチェックポイント

  • 入った時期ごとに顧客を束ね、その集団の残り方を追う。全体の継続率では、入れ替わりが起きていても数字は動かない。
  • 解約の申し出があった顧客が、直前の三か月に何をどれだけ使っていたかを見る。兆候は申し出より前に出ている。
  • 引き止めのために提示した条件を一覧にする。値引きが常態化していれば、維持にかかる費用が見えなくなっている。
  • 想定どおりに使い終えた顧客と、途中で離れた顧客を分けて数える。混ぜたままでは改善の対象が定まらない。

よくある誤解

新規獲得より既存維持のほうが安く済む、という前提を無条件に持ち込む誤解が起きやすい。維持にも人手と費用はかかり、残ってもらうために値引きや追加の対応を重ねれば、獲得より高くつく顧客も出てくる。どの顧客を維持するかの選別を挟まないと、費用の比較そのものが成立しない。

もう一つは、継続率を全体の平均で見てしまう扱いである。事業の中には、短期で使い終える正常な利用と、途中で離れる問題のある離脱が混ざっている。両者を分けずに数字を追うと、改善すべき離脱と、想定どおりの終了の区別がつかなくなる。

よくある質問

リテンションはどのくらいの数字であればよいのですか?

業種と契約の形で水準が大きく変わるため、他社の数字と比べても判断できない。自社の過去と、同じ数え方で並べて向きを見るほうが確かになる。比べるなら全体の平均ではなく、入った時期ごとの集団同士で並べる形が実態に近い。

継続率を上げれば売上は伸びますか?

必ずしも伸びない。残っていても利用や購入が減っていれば、頭数だけが保たれた状態になる。継続の数字と一人あたりの取引額を並べて見ないと、維持できているという感覚と実際の売上が食い違ったまま気づけない。

解約を引き止める施策はどこまでやるべきですか?

離れる理由が誤解や使い方のつまずきにある場合には効く。一方で、そもそも合っていない相手を条件で留めても、次の更新期に同じ話が戻ってくる。理由を聞き分けたうえで、留めないという判断も選べる状態にしておくほうが全体では軽い。

この項目は、ブランディング支援会社 Highlite Inc. 編集部が執筆・監修しています。
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