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戦略

リフレーミング

Reframing

課題の捉え方や枠組みそのものを問い直し、別の角度からより良い問いへ立て直す発想の転換のこと。

意味

リフレーミングとは、目の前の課題を捉える枠組み(フレーム)そのものを問い直し、別の角度から定義し直すことを指す。同じ状況でも、問いの立て方を変えると見える解決の幅が大きく変わる。

「どうやって速いエレベーターをつくるか」を「待ち時間の退屈をどう和らげるか」と捉え直すように、解こうとする問いを組み替える。解決に走る前に、そもそも解くべき問いが正しいかを確かめる態度である。

成り立ち

frame(枠組み)に再構成を表す接頭辞を付した語で、心理学や問題解決の文脈で、物事の意味づけや捉え方を組み替えることを指して用いられる。

リフレーミングとアイデエーションの違い

アイデエーションは決まった問いに対して答えを増やす作業で、リフレーミングは問いそのものを取り替える作業である。手前と後ろの関係にあり、扱う対象が違う。案が出そろっているのに決め手を欠くとき、足りないのは答えの数ではなく、問いの立て方であることが多い。

見分ける軸は、作業の後に何が増えたかに置ける。アイデエーションを回せば選択肢の一覧が長くなるが、リフレーミングが効いたときは一覧そのものが書き直され、それまで有力だった案の多くが的外れに見えるようになる。数が増えたのか、並びが入れ替わったのかで判別できる。

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リフレーミングとインサイト深掘りの違い

インサイト深掘りは、人の行動や語りの奥にある動機を掘り当てる作業であり、向かう先は相手の中にある。リフレーミングは、掘り当てた事実をどう捉えるかという枠を組み替える作業で、動くのは考える側の頭のほうになる。誰の側の話かで切り分けられる。

順序でも分けられる。掘って得た事実が、これまでの問いに収まらないと分かったときに枠の組み替えが起きる。逆に、材料を増やさないまま枠だけを言い換えても、言葉遊びに近い転換にとどまりやすい。新しい事実が伴っているかが、実質のある組み替えかどうかの目安になる。

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使いどころ

解決策がどれも決め手を欠くとき、課題の定義そのものを疑って問いを立て直す。ダブルダイヤモンドの前半、課題を定義する局面で特に重視される。

実務でのチェックポイント

  • 議論で出た案を並べ、すべてが同じ前提を共有していないか確かめる。全案が同じ方向を向いているなら、疑うべきは案ではなく前提のほうになる。
  • いま解こうとしている問いを一文で書き出し、その中の名詞をひとつずつ別の言葉に置き換えてみる。置き換えても違和感がないなら、問いはまだ具体になっていない。
  • その問いを解いて喜ぶのは誰かを挙げる。名前が出てこない、あるいは社内の人しか出てこないなら、問いの向きが内側を向いている。
  • 組み替えた後の問いで、これまで有力だった案が落ちるかを確かめる。何も落ちないなら、言い方が変わっただけの可能性がある。

よくある誤解

気持ちの切り替えや前向きな解釈と重ねられやすいのがリフレーミングである。困難を成長の機会と読み替える態度は当人の負担を軽くするが、解こうとしている問いは元のまま置かれている。実務で言う枠の組み替えは、問いが変わった結果として次に作る対象や取る手順まで動くことを指す。見方だけが新しくなり、出てくる案が前と同じなら、枠はまだ元の位置にある。

もう一つは、問いを立て直せば必ず良い答えに近づくという期待である。組み替えた先の問いが、誰も困っていない領域を指していることもある。新しい問いが本当に解く価値のあるものかは、元の問いと同じように確かめる対象になる。転換したという達成感が、その確認を飛ばさせやすい。

よくある質問

リフレーミングはどの段階で行うのが適切ですか?

案を出す前と、案が出そろって決め手を欠いたときの二か所にある。前者は問いを定める局面そのもので、後者は打ち手が尽きたときの立ち返り先になる。逆に、作るものが決まって工程が動き始めた後で枠を組み替えると、それまでの作業が丸ごと無駄になりやすい。組み替える余地は、工程が進むほど狭くなる。

一人でもリフレーミングはできますか?

できるが、効きにくい。枠は本人にとって当たり前になっているからこそ枠として働いており、内側にいる者にはその輪郭が見えない。前提を知らない相手に説明して、どこで引っかかるかを聞くほうが早い。素朴な質問が出た場所が、たいてい組み替えの糸口になる。

良い問いに立て直せたかは何で判断しますか?

その問いから出てくる案の顔ぶれが、以前と入れ替わっているかで見る。同じ案が並ぶなら枠は動いていない。加えて、新しい問いに答えたときに誰の何が変わるかを説明できるかも確かめる対象になる。説明できないうちは、抽象へ逃げただけの組み替えである可能性が残る。

この項目は、ブランディング支援会社 Highlite Inc. 編集部が執筆・監修しています。
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