パブリシティ
報道機関などの第三者に取り上げられることで、対価を払わずに認知や信頼を得る広報活動。
意味
広告と異なり、媒体側の判断で報じられる点に特徴がある。
第三者を介するため、受け手の信頼を得やすいとされる。
成り立ち
広報(PR)活動の一手法として位置づけられ、報道価値の提供を前提とする。
広告のように掲載枠を買うのではなく、媒体の編集判断に委ねられる。
パブリシティとプレスリリースの違い
プレスリリースは媒体へ情報を届けるための文書という手段であり、パブリシティは第三者に取り上げられるという結果や、それを目指す活動の全体を指す。出したことと、載ったことは別の段階として並んでいる。
取り違えは、成果の数え方に現れる。発信の本数を実績として並べても、取り上げられたかどうかは示せない。出した数と、掲載に至った数、そこから問い合わせが動いた数は、それぞれ別の欄に置くことになる。
プレスリリースの項へ →パブリシティとアーンドメディアの違い
アーンドメディアは、第三者に取り上げられて得られた場をメディアの分類として捉える言い方であり、パブリシティはそれを得ようとする広報の働きかけを指す。場としての分類か、活動としての名前かで立ち位置が違う。
切り分けの軸は、自社が何を管理できるかにある。活動として管理できるのは、何を、いつ、誰に届けるかまでで、載るかどうかと、どう書かれるかは相手の判断に委ねられる。管理できる範囲の外側から成果が返ってくる構造になる。
アーンドメディアの項へ →使いどころ
プレスリリースや記者向け情報提供の狙いを説明する際に用いられる。
広告費をかけずに認知を広げる文脈で参照される。
実務でのチェックポイント
- 直近に届けた情報のうち、自社の都合ではなく読者にとっての新しさを含むものを数える。告知ばかりなら、取り上げる理由が相手の側にない。
- 掲載に至った例と至らなかった例を並べ、材料の性格に違いがあるかを見る。時期や相手の関心と重なっていたかが分かれ目になりやすい。
- 掲載された記事の見出しが、自社の伝えたかった点と一致しているかを照らす。ずれているなら、材料の出し方に原因が残る。
- 掲載の後に自社側で受け止める導線があるかを確認する。問い合わせ先や関連情報の置き場がなければ、関心はその場で途切れる。
よくある誤解
対価を払わない分だけ安く済むという捉え方が広まりやすいが、実際にかかるのは時間と関係の側になる。報じる価値のある材料を用意し、相手の関心に合わせて届ける作業は継続を要する。掲載費が発生しないことと、手間がかからないことは別の話になる。
もう一つは、掲載された内容を自社の主張と同じものとして扱う点である。編集の判断が入る以上、強調される箇所が自社の意図と一致するとは限らない。取り上げられること自体を目的に置くと、望まない角度で紹介された場合の備えが抜ける。
よくある質問
パブリシティと広告はどちらを優先すべきですか?
目的が違うため、置き換えの関係では考えにくい。伝える内容と時期を自社で決めたい場面は広告が向き、第三者の判断を通した信頼を得たい場面はパブリシティが向く。確実性を取るか、信頼の借り方を取るかという選択になる。
取り上げてもらうには何が必要ですか?
相手の読者にとって新しい点があるかが起点になる。自社にとっての節目は、外から見れば日常の一つにすぎない場合が多い。同じ出来事でも、どの読者のどんな関心に触れるのかを言い換えられるかで、扱われ方は変わってくる。
望まない書かれ方をした場合はどうすればよいですか?
編集の判断に委ねた以上、掲載後に内容を差し替える形は取りにくい。明らかな事実の誤りは訂正を求められるが、角度の違いは訂正の対象になりにくい。自社の場で正確な説明を置き、参照できる状態にするほうが現実的になる。