— 01 —ニュースの概要
日本経済新聞は、日経リサーチによる企業ブランド価値の調査で、アジアの首位がサムスン電子だったと報じている。サムスンの首位はこれで3年連続となる。日経リサーチの「グローバル・ブランド・サーベイ」は、複数の国と地域の消費者に各ブランドの印象を尋ね、その回答をもとにブランドの価値を数値で比べる調査だ。
記事は、アジアの消費者のあいだで韓国の電機大手が安定して高い評価を得ていることを、継続した結果として位置づけている。順位の入れ替わりよりも、首位が続いていること自体に目を向けた報じ方だ。
正直、ランキングって上がった年のほうが話題になりがちですけど、本当にすごいのは落ちずに続けていることなんですよね。地味ですが、そこに一番の努力がある気がします。
— 02 —連続首位は、判断のぶれなさが数字になったもの
ブランド価値の調査で一度だけ上位に入ることは、話題の新製品や大きな広告でも起こりうる。しかし何年も続けて首位にいるには、消費者が接する場面のどこでも印象がそろっている必要がある。国ごとに売り場も言葉も違う中で評価が続くのは、製品や国が変わっても同じ基準で判断しているからだと読める。
サムスンの例から学べるのは、ブランド価値を「年ごとの成果」ではなく「判断の積み重ね」として扱う視点だ。広告の出来不出来は年によって揺れる。それでも、何を大事にし、何をやらないかの基準が変わらなければ、消費者の頭の中には少しずつ同じ像が重なっていく。調査の数字は、その重なりを外から測ったものにすぎない。
これは大企業だけの話ではない。フェーズが早い会社ほど、毎年のように方針や見せ方を変えたくなる。変えること自体は悪くないが、見た目の手前にある判断基準まで動かしていないかは確かめておきたい。
— 03 —と、いうことで。
まず、この3年間に自社が出した発信や施策を年ごとに3つずつ並べてみてほしい。製品発表、採用広報、キャンペーンなど種類は問わない。そのうえで、それぞれが「何を大事にした判断だったか」を一言で書き出す。同じ言葉が年をまたいで繰り返し出てくるなら、それが自社の判断基準の芯だ。年ごとにばらばらなら、来年の計画を立てる前に、続けたい基準を一つ決めておくとよい。
- 過去3年の施策を並べ、共通する判断基準を言葉にする
- 見せ方を変えるときも、判断基準までは動かさない
- 順位ではなく、基準を続けた年数を経営の資産として扱う