インタラクティブコンテンツ
受け手の操作や入力に反応して変化する、双方向性を備えたコンテンツ。
意味
インタラクティブコンテンツとは、受け手が操作・入力を行い、それに応じて表示や結果が変化する双方向性を備えたコンテンツを指す。診断・計算ツール・投票・設定シミュレーションなどがこれにあたる。
一方向に情報を流す静的なコンテンツと異なり、受け手が能動的に関与するため、滞在や関心が深まりやすい。関与の過程で得られる回答や選択は、相手の状況や志向を知る手がかりにもなり、体験と理解の両面で価値を持つ。
成り立ち
英語 interactive(相互作用的な)に由来する。ウェブ技術の発展により、閲覧するだけでなく操作に応じて反応する表現が容易になったことを背景に、受け手を巻き込む手法として広く用いられるようになった。
インタラクティブコンテンツとコンテンツマーケティングの違い
コンテンツマーケティングは何のために情報を出すかという目的の枠組みであり、インタラクティブコンテンツは受け手が操作するという形式の区分である。層が違うため対立するものではなく、目的の枠組みの中で選ばれる表現形式の一つとして位置づけられる。
判断が要るのは、形式が目的に見合っているかである。読めば済む内容を操作させると、手間の分だけ離脱が増える。逆に相手ごとに答えが変わる問いを一枚の説明で済ませると、自分の話として受け取られない。形式の選択は、内容が相手ごとに変わるかどうかで決まる。
コンテンツマーケティングの項へ →インタラクティブコンテンツとエンゲージメントの違い
インタラクティブコンテンツは受け手の操作を前提とする作り方であり、エンゲージメントはその結果として生じた関与の度合いである。操作させれば関与が深まるとは限らず、手を動かしたことと心を寄せたことは、別々に観測される。
見分けの手がかりは、操作の後に何が残ったかにある。最後まで進んだ割合が高くても、終えた人が自社を覚えていなければ、関与したのは仕掛けのほうになる。数字を読むときは、操作の完了率と、その先の行動を分けて並べることになる。
エンゲージメントの項へ →使いどころ
受け手の関与を高めたい場面や、選択・入力を通じて相手に気づきを促したい場面で用いられる。ブランド体験の一部として設計する際は、操作の楽しさが主題への理解や好意へつながるよう、目的との整合を保つことが要点となる。
実務でのチェックポイント
- 操作を終えた人が自社の何を持ち帰るのかを一文で書けるかを確かめる。書けないなら仕掛けだけになる。
- 設問の数と離脱の位置を並べ、どこで手が止まっているかを見る。
- 結果の表示が相手ごとに実際に変わっているかを、いくつかの回答の組み合わせで試す。
- 診断や計算ツールは、前提に置いた価格や条件が変われば答えがずれる。公開した後に設問と算出のロジックを直す担当と、見直しの間隔を、公開前の段階で運用の台帳に書き入れておく。
よくある誤解
作れば関心を集められる、という前提で企画が始まることがある。操作を伴う体験は目新しさで最初の反応を得やすいが、続けるには設問や結果の内容を更新し続ける必要があり、公開後の運用がそのまま負担になる。作る費用より、保つ費用のほうが見積もりから抜け落ちやすい。
もう一つは、入力してもらった内容を成果として扱いすぎることである。診断や設問への回答は、その場の文脈で選ばれたものであって、本人の恒常的な志向とは限らない。集まった回答を顧客像の根拠に置くなら、どういう場面で答えられたものかを併せて記録しておく必要がある。
よくある質問
診断コンテンツは効果がありますか?
相手の状況によって答えが変わる領域では働きやすい。自分に当てはまる答えが返るという体験そのものが、関心の入口になるためである。逆に、誰に対しても同じ結論に行き着く設計だと途中で見抜かれ、操作の手間だけが残る。
設問はいくつくらいが適切ですか?
答えを出すために本当に必要な数までになる。設問が増えるほど精度が上がるように見えるが、途中で離れる人も増えるため、精度と完了のどちらを取るかの調整になる。判断の基準は数そのものより、各設問が結果を変えているかどうかに置く。
入力された個人の情報はどう扱えばよいですか?
何に使うかを、入力の前に分かる形で示しておくことになる。答えた内容が後から営業の連絡に使われると分かったとき、体験そのものへの評価が反転する。取得の可否より、伝えた範囲と実際の使い方が一致しているかが問われる。