か
体験
経験価値
Experiential Value
製品の機能そのものではなく、それをめぐる体験を通じて受け手が得る価値。
意味
経験価値とは、製品やサービスの機能そのものではなく、それをめぐる体験を通じて受け手が得る価値を指す。何を手に入れるかだけでなく、どのように感じ、何を思い出として持ち帰るかに価値の源泉を見いだす考え方である。
この見方では、購入の前後を含む一連の体験が価値を形づくる。店の雰囲気、使うときの心地よさ、後に残る印象といった要素が、機能と同じかそれ以上に選ばれる理由になりうる。
機能や価格で差がつきにくい市場ほど、体験を通じて生まれる価値が重みを増す。ブランドが記憶に残る体験を設計する動機は、ここにある。
成り立ち
経験価値(experiential value)は、消費を機能や損得だけでなく体験の側面から捉える考え方の中で用いられるようになった概念である。バーンド・H・シュミットらの経験価値論がこの見方を広めたことで知られる。
モノの充足が進み、体験に価値を求める傾向が強まる中で、ブランドや消費を語るうえでの重要な観点として位置づけられるようになった。
使いどころ
経験価値は、機能を超えて体験そのものの価値を高める場面で用いられる。どの瞬間にどんな感情や記憶を残すかを設計の対象にする。
サービスデザインやゲーミフィケーションの議論と結び付けると、体験を価値へと変える具体的な手立てを描きやすくなる。
参考・出典
Highlite 編集部(2026) 「経験価値」をめぐる用語ノート