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採用

デザイン人材

Design Talent

デザインの視点と技能をもって事業や経営に関与する人材。制作の担い手にとどまらず、価値づくりの起点となる。

意味

デザイン人材とは、デザインの視点や技能をもって事業や経営に関与する人を指す。制作物を仕上げる担い手であると同時に、利用者起点で課題を捉え、価値のかたちを構想する起点としても位置づけられる。

こうした人材をどこにどう配置するかは、デザインが経営に届くかを左右する。専門性を発揮できる環境と、経営や事業とつながる接点の両方が、その力を活かす条件になる。

成り立ち

デザインを経営資源として活かすうえで、それを担う人材の確保と育成が欠かせないことは、デザイン経営の議論で繰り返し指摘されてきた。人材と組織は一体で論じられる論点である。

デザイン人材とデザイン組織の違い

デザイン人材は個人の技能と視点を指し、デザイン組織はその個人が集まって働く器を指す。育たない原因が本人の力量にあるのか、任される仕事の範囲にあるのかで打ち手は変わる。同じ人でも、置かれる場所によって発揮される力は違ってくる。

判別の手がかりは、人が入れ替わったときの変化にある。担当者が変わるたびに成果が大きく揺れるなら個人に依存しており、誰が来ても同じところで詰まるなら器の側に原因がある。前者は採用と育成で、後者は権限と手順で動く。

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デザイン人材とCDO(チーフ・デザイン・オフィサー)の違い

CDOは経営の中でデザインの判断を担う役職で、デザイン人材はその判断を支える実務の担い手まで含む広い呼び方である。役職を置くことと、担える人が社内にいることは別で、片方だけがそろっている状態は珍しくない。

役割の違いは、扱う対象に表れる。人材は個々の制作や設計の質に責任を持ち、役職は資源の配分と優先順位に責任を持つ。優れた作り手をそのまま役職に就けても、責任の対象が変わることを共有していなければ、双方にとって不幸な配置になる。

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使いどころ

「デザイン人材を採用し、事業の上流から関与させる」のように、人の確保と配置を語る文脈で用いられる。役割は制作に限定されない。

実務でのチェックポイント

  • 求人票に書いた業務範囲と、入社後に実際に任せている仕事を突き合わせる。狭まっているなら定着しにくい状態にある。
  • デザイン担当が事業側の数字をどこまで見られるかを確認する。見られないなら、事業の言葉での提案は難しくなる。
  • 社内で誰がデザインの評価をしているかを確かめる。内容の分かる人がいないなら、評価は好みに寄っていく。
  • 入社一年目の担当が最初に任された案件の規模を振り返る。作業の切り出しばかりなら、判断の視点は育ちにくい。

よくある誤解

制作の技能があれば事業に貢献できる、と単純化されやすい。実際には、事業の制約や採算の考え方を理解していないと、良い案が通らないまま終わる。逆に事業の言葉だけを覚えても、形にする力がなければ議論に具体が持ち込めない。求められるのは、どちらかではなく両方がつながっている状態になる。

採用の場で作品集の仕上がりだけを見てしまう偏りも根強い。完成した画面や紙面は評価しやすい一方、どんな期限と予算のなかで何を捨てた結果なのかは、そこには写らない。なぜその形に落としたのかを本人の言葉で聞かない限り、自社の制約下で同じ判断ができる人かは読めない。

よくある質問

デザイン人材はどう評価すればよいですか?

制作物の見栄えだけでは足りない。判断の理由を説明できるか、制約の中で優先順位をつけられるか、他部署と議論を成立させられるかまで含めて見る。評価軸を制作の質に閉じると、事業に関与する力は測られず、育つ方向も狭くなっていく。

デザイン人材は中途採用でしか確保できませんか?

他職種からの異動でも成り立つ場面はある。事業や顧客の理解がすでにある人が、設計の技能を身につけていく経路は現実に機能する。ただし技能の習得には時間が要るため、外部の作り手と組ませて実務の中で学ぶ形を用意しておく必要がある。

一人しか採れない場合、どんな人を優先すべきですか?

一人目は、作る人より決められる人を優先するほうが機能しやすい。何を作らないかを判断でき、外部の制作者と組める人であれば、体制の幅を後から広げられる。手を動かす専門性だけで選ぶと、その領域の外にある仕事が滞りやすい。

この項目は、ブランディング支援会社 Highlite Inc. 編集部が執筆・監修しています。
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