か
戦略

コ・クリエーション

Co-Creation

つくり手と利用者や関係者が対等に協働しながら、価値やアイデアを共に生み出していく取り組みのこと。

意味

コ・クリエーションとは、企業が一方的に価値をつくって届けるのではなく、利用者や関係者を制作の過程に招き入れ、共に価値やアイデアを生み出す取り組みを指す。共創とも呼ばれる。

受け手を評価者ではなく協働の担い手として扱う点に特徴がある。当事者の視点を早くから取り込むことで、実態に即した解決や、関わった人々の当事者意識を育みやすくなる。

成り立ち

co-(共に)とcreation(創造)を組み合わせた語で、企業と顧客が価値を共に創るという発想は、C・K・プラハラードらの価値共創の議論を通じて広く論じられるようになった。

コ・クリエーションとユーザーテストの違い

ユーザーテストは、作ったものを利用者に試してもらい反応を得る検証で、相手は評価する側に置かれる。コ・クリエーションは、何を作るかを決める過程そのものに相手を招き入れる。相手が判断に加わるかどうかで線が引ける。招く時点が違う、とも言える。

時間軸でも分かれる。テストは形になったものがあって初めて成立するが、共創は形が決まる前から始まる。作り終えてから意見を聞く場を共創と呼ぶと、相手には決められる余地がないまま関与だけを求めることになり、期待と実際の差が不満として残る。

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コ・クリエーションとワークショップの違い

ワークショップは人が集まって手を動かす場の形式であり、コ・クリエーションはつくり手と相手の関係の取り方を指す。共創のためにワークショップを開くことは多いが、場を開いたからといって関係が対等になるわけではない。形式と関係は別々に成立する。

見分けの手がかりは、出た意見の行き先にある。参加者の発言が最終的な仕様や判断を実際に変えているなら共創に近く、意見を聞いた記録として残るだけなら、関係の形は従来のままである。場の回数ではなく、変わった決定の有無で確かめられる。

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使いどころ

サービスや事業の設計で、利用者や現場の担い手を巻き込んで案を練る場面で用いる。ワークショップの形をとることも多い。

実務でのチェックポイント

  • 共創の場で出た意見のうち、実際に仕様や方針を変えたものを挙げる。ひとつも挙がらないなら、場は聞き取りに留まっている。
  • 参加してもらった相手に、結果として何がどう変わったかを戻して伝えているか確かめる。伝える工程がないなら、次の協力は得にくくなる。
  • 招く相手を選んだ理由を書き出す。協力的だからという理由だけで選んでいるなら、都合のよい声だけが集まる構図になる。
  • 決める権限が誰にあるかを、参加者と共有しているか確認する。曖昧なまま進めると、採否の説明ができなくなる場面が出る。

よくある誤解

意見を聞く機会を増やせば共創になる、という捉え方が起きやすい。相手の側が関与を感じるのは、自分の発言が何かを変えたと分かったときであって、聞かれた回数ではない。何を採り、何を採らなかったのかを戻して伝える工程が抜けていると、集めるほど期待だけが積み上がる。

もう一つは、参加者の要望をそのまま形にすることが共創だという誤りである。招き入れる目的は、判断を相手に委ねることではなく、つくり手だけでは見えない条件を判断に組み込むことにある。決める責任は移らない前提を最初に共有しておかないと、採用しなかった案が裏切りとして受け取られる。

よくある質問

コ・クリエーションに参加してもらう相手はどう選べばよいですか?

作ろうとしているものの判断に、実際の条件を持ち込める相手を選ぶ。熱心な利用者は語れる材料が多い一方、平均から離れた使い方をしていることもある。関心の高さだけで選ぶと、少数の強い意見が全体の代表として扱われやすくなる。選んだ理由を説明できる状態にしておく。

共創の成果はどう評価すればよいですか?

出てきた案の目新しさより、判断が変わった箇所で見るほうが確かになる。共創の効き目は、つくり手だけでは考慮できなかった条件が設計に入ったかどうかに表れる。加えて、関わった人が完成後にどう振る舞うかも、場の質を後から示す材料になる。

社内だけで行うのも共創と呼べますか?

呼べるが、得られるものは変わる。部門をまたいで対等に進めれば、現場の条件が判断に入るという意味では同じ効果がある。ただし社外の相手が持ち込む、想定の外側にある使い方や事情は入ってこない。何を欠いた状態で進めているのかを自覚しておく必要がある。

この項目は、ブランディング支援会社 Highlite Inc. 編集部が執筆・監修しています。
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