— 01 —ニュースの概要
MarkeZineは「経営企画とマーケターがブランドについて共通言語で議論できる『人間と約束フレーム』」と題した記事を掲載した。全3ページ構成の連載的な記事で、ブランドを扱う議論で経営企画とマーケティングの言葉がずれやすいという問題意識から、両者が同じ土台で話すための考え方として、このフレームを紹介している。
見出しが示すとおり、記事はブランドを感覚や好みの話ではなく、部門を越えて共有できる枠組みとして捉え直す内容と位置づけられている。名前から読み取れる範囲では、ブランドを「どんな人間か」と「何を約束するか」の二つの軸で語ろうとする試みだ。
じつは、ブランドの会議で揉めている二人が、よく聞くと同じことを言っている場面はけっこう多いんですよね。言葉が違うだけで。
— 02 —数字の言葉と、らしさの言葉をつなぐ
経営企画は投資対効果や中期計画の言葉で考え、マーケターは顧客の感じ方や表現の言葉で考える。どちらも正しいのに、会議では話がかみ合わない。ブランド予算の議論が毎年同じところで止まる会社は多いはずだ。原因は意見の対立より、同じものを別の言葉で呼んでいることにある場合が多い。
「人間」と「約束」という言葉の選び方には学ぶところがある。人格は誰でも想像でき、約束は守れたかどうかを確かめられる。前者はマーケターの感覚に近く、後者は経営企画が求める検証に近い。抽象的になりがちなブランドを、両方の部門がそれぞれの持ち場から扱える形に置き直している。
共通言語ができると、ブランドは好き嫌いの対象から判断基準に変わる。新しい施策や投資を「この人格に合うか」「この約束を守れるか」で測れるようになれば、部門ごとの判断の一貫性も保ちやすくなる。
— 03 —と、いうことで。
まず、自社が顧客に「何を約束しているか」を一文で書き出し、経営企画とマーケティングの担当者にそれぞれ見せてほしい。同じ一文に双方がうなずけるか、どちらかが首をかしげるかで、共通言語がいまあるかどうかが分かる。
ずれていたら、どちらが正しいかを決めなくていい。ずれた言葉を並べて、両方が使える言い回しを一つ選ぶ。次のブランド関連の稟議や企画書で、その一文を判断の根拠として書き込むところから始めるとよい。
- 自社が顧客に何を約束しているかを一文で言えるか確かめる
- 経営企画とマーケティングでブランドの言葉がずれていないか点検する
- ブランド関連の投資判断に、共有した一文を根拠として書き込む