— 01 —ニュースの概要
花王のスキンケアブランドSOFINA iPが、「ゴールデンタイムリペア 深夜浸透クリーム」に容量1.5倍(85g)のBIGサイズを加え、2026年9月19日から数量限定で売り出す。販路はマツモトキヨシ・ココカラファインの店舗(一部除く)と、マツキヨココカラオンラインストア、花王の公式通販My Kao Mallだ。
もとの商品は2024年10月に発売され、2026年7月までに累計150万個を販売した。2026年1〜7月の販売数は前年比118%と、発売2年目も伸びている。BIGサイズは、秋冬の乾燥期に「夜の保湿をもっと充実させたい」という声を受けて用意したという。元記事は、ヒット商品を出した後の次の一手として、この展開を紹介している。
じつは「同じものをもっと大きく」という要望って、いちばん素直なファンの声なんですよね。新しいものを出すより地味ですが、個人的にはこういう一手が好きです。
— 02 —容量を増やすことは、約束を変えないという宣言でもある
ヒットが出ると、次は新しい香りや新しい機能、別ラインの商品を出したくなる。話題は作りやすいし、社内でも動きが見えやすい。ただ、足すものが増えるほど「このブランドは何のためのものか」は少しずつぼやけていく。
今回の手は逆向きだ。中身は変えず、量だけを増やす。客がすでに気に入っているものを、もっと使えるようにするという選択で、ブランドが客に約束している内容はそのまま残る。しかも理由が「乾燥する季節に夜の保湿をもっとしたい」という使う側の声なので、商品が何の役に立っているかが、ブランドの側でも言葉になっていることがわかる。
発売後の打ち手を決めるときの分かれ目は、ここにあると思う。なぜ売れたのかを客の使い方から説明できていれば、足すべきものは自然に絞られる。説明できないまま次を出すと、当たった理由とは関係のない方向に広げてしまいやすい。
— 03 —と、いうことで。
まず、自社でいちばん売れている商品やサービスをひとつ選び、「客はこれを何のために使っているか」を一文で書いてみる。機能の説明ではなく、使う場面で書くのがこつだ。
書けたら、次に予定している打ち手をその一文と並べる。新商品でも値上げでもキャンペーンでもいい。その一文をもっと満たす方向の手なのか、別のことを始める手なのかを確かめる。別のことなら悪いわけではないが、そう判断した理由を一行添えておく。それだけで、後から「なぜこれを出したのか」を振り返れるようになる。
- 主力商品が客に何のために使われているかを一文で書く
- 次の打ち手が、その一文を満たす方向かを確かめる
- 別の方向に広げるなら、その理由を一行残しておく