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News · 経営2026.08.11

ブランドが採用と広報の外に出るとき、それは経営の議題になる

ブランドを採用や広報の枠に置いたままでは、事業成長には接続されない。短期の成果と長期の価値を同じ会議で扱えるかどうかが、ブランドが経営の議題になるかどうかの分かれ目である。

目次
  1. ブランドと事業成長の接続を、主題に据えた場が組まれた
  2. 接続とは、ブランドを事業の言葉に翻訳することではない
  3. と、いうことで。

— 01 —ブランドと事業成長の接続を、主題に据えた場が組まれた

Agenda note が、2026年9月2日から3日にかけて静岡県沼津市のプラサヴェルデで開かれる「B2Bアジェンダ2026」の参加企業募集を告知している。主催は株式会社ナノベーション、全体テーマは「Build the Advantage ─ AI時代の差別化戦略」。キーノート#2「ブランドをマーケティング、そして事業成長にいかに接続するか」には、シャープ ブランド戦略本部長の三田村有香氏、LIXIL Design & Brand Japan 常務役員の羽賀豊氏、SmartHR ブランディング統括本部 執行役員の岡本剛典氏が登壇し、JTB 執行役員CMOの風口悦子氏がモデレーターを務める。

キーノート#4「時代が変わっても選ばれる価値創造」には、マネーフォワード ビジネスセグメントCMOの横堀直之氏とSCSK 執行役員の菊地真之氏が名を連ねる。同記事は、ブランド活動を採用・広報にとどめず、プロダクト戦略や販売戦略と連動させながら短期成果と長期価値をどう両立させるか、という切り口でこの二つのセッションを位置づけている。

じつは、ブランドの話が経営会議に上がるだけで、現場の意思決定はかなり軽くなるんですよね。判断のたびに社内を説得し直さなくてよくなる。個人的には、そこがいちばんの効きどころだと思っています。

— 02 —接続とは、ブランドを事業の言葉に翻訳することではない

「接続」という言葉は、しばしば翻訳の作業として理解される。ブランドの理念を売上や商談数の言葉に言い換えれば経営に通じる、という発想だ。だが実際に効くのは逆の方向である。事業の判断を下すその瞬間に、ブランドが先に参照されているかどうか。ここが接続の実体だ。

登壇者の肩書きを並べると、ブランドが組織のどこに置かれているかが見えてくる。ブランド戦略本部、Design & Brand、ブランディング統括本部。いずれも独立した機能として置かれ、責任者が役員クラスに位置している。これは体裁の話ではない。値付けを決めるとき、提携先を選ぶとき、機能を削るときに、その部門が意思決定の席にいるという意味である。

短期成果と長期価値の両立という論点も、二つの指標を釣り合わせる技術の話ではない。どちらを先に問うかという順番の話だ。今期の数字を先に置き、その範囲でブランドを考えると、ブランドは常に余力の議題になる。逆に、何を約束する会社かを先に置き、その中で今期の打ち手を選ぶと、施策は減るが一貫する。B2Bのように検討期間が長く関与者が多い取引ほど、この一貫性は年単位で積み上がって効いてくる。

— 03 —と、いうことで。

この記事を読んだあとの最初の一歩は、直近3か月の主要な意思決定を5つ書き出し、それぞれにブランドが関与していたかを○×で付けることだ。値付け、提携、採用、機能の取捨、出稿先。どれでもいい。議事録を遡れば30分で終わる。

×が並んだなら、それは各判断が悪かったという話ではなく、参照すべき基準が用意されていなかったという話である。次の一手は、その5つのうち一つを選び、「うちはこういう会社だから、こう決める」という一文を後付けでいいので書いてみること。書けるなら基準はある、言語化されていないだけだ。書けないなら、そこが最初に決めるべき論点になる。役員が集まる場で扱う価値のある議題は、たいていここから見つかる。

◆ 経営がここから判断すべきこと
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Agenda note
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