— 01 —業種を超えて並んだ、注目の登壇者たち
日経クロストレンドFORUM 2026(7月28〜30日)の注目講演として、ガンダムのブランド戦略を統括するバンダイナムコフィルムワークスとサンリオがIPとファンの接点をテーマに、トライアルがDX経営をテーマに登壇する——と日経BPが報じている。
IP、キャラクター、小売と業種はばらばらだが、いずれも「顧客とどう向き合うか」を主題に据えている点で通じている。元記事が並べた顔ぶれそのものが、いま何が語るに値するテーマとされているかを示唆している。
こういうイベントの登壇者リストって、じつは時代の"正解の匂い"が出るんですよね。サンリオとトライアルが同じ場に並ぶのを見ると、業種を超えて効く基準があるんだなと、つい前のめりになります。
— 02 —ブランドの差は、顧客との距離に現れる
こうしたイベントの登壇者リストは、実は"時代が求めるブランドの共通項"を映すスナップショットだ。今回そこに浮かぶ共通項は、顧客との距離の設計である。IP企業はファンとの距離をテクノロジーで測り直し、小売はDXで顧客との距離を縮めようとする。テーマは違えど、問いはひとつに収束している。
ブランドとは見た目の手前にある判断の一貫性であり、その一貫性は「顧客とどれだけの距離を、どう保つか」に最も鮮明に現れる。近づきすぎれば安売りに、遠すぎれば無関心になる。強い会社は、この距離を感覚ではなく意図として設計している。業界を横断して同じ問いが並ぶという事実は、それがいま効く判断基準であることの何よりの証だ。
注目すべきは、これがフェーズを問わない問いだという点だ。長く愛されるIPも、拡大を続ける小売も、規模や成熟度に関わらず同じ距離の問題に立ち返っている。裏を返せば、自社がどのフェーズにいても、顧客との距離を測り直すことは常に有効な一手になる、ということだ。
— 03 —と、いうことで。
この記事を読んだあなたがまず今日できるのは、自社と顧客の「距離」を一つだけ測ってみることだ。直近の重要な顧客接点——購入後の連絡、問い合わせへの返し、解約時の対応——を一つ選び、そこで自社がどんな距離感を意図しているかを一文で言葉にしてみる。
言葉にしてみて詰まるなら、その接点はまだ設計されておらず、担当者の感覚に委ねられている。話題の登壇企業と自社を分けるのは規模ではなく、この「距離を意図しているか」の差だ。まず一つの接点から、意図を宿らせていけばいい。
- 話題の登壇企業の共通項から「いま効く判断基準」を読み取る習慣を持つ
- ブランドの差は、顧客との距離の設計に最も鮮明に現れると捉える
- 主要な顧客接点を一つ選び、意図した距離感を一文で言語化してみる