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表現

ピクトグラム

Pictogram

意味を図で示す絵記号。言語に依らず伝わるため、案内やUIで一貫した「らしさ」を保つ部品になる。

意味

ピクトグラムとは、意味を図で示す絵記号のことである。言語に依らずに伝わるため、案内表示やUIにおいて、誰にとっても直感的に理解できる情報の担い手になる。

文字を読ませる代わりに、形そのものに意味を託すのがピクトグラムの働きである。トイレ・非常口・禁煙といった標識のように、一目で行動を促せる点に強みがある。

ブランドの文脈では、統一された絵記号の体系を持つことが「らしさ」の一貫性につながる。同じ設計思想でつくられたピクトグラムは、接点をまたいで同じ空気をまとわせる。

成り立ち

pictogram は「絵」を意味するラテン語 pictus と、「書かれたもの」を意味するギリシャ語由来の -gram を組み合わせた語で、「絵で書き記したもの」を原義とする。

言語を越えて情報を伝える必要が高まる中で、公共空間の案内記号として体系的に整備され、デザインの語彙として広く用いられるようになった。

ピクトグラムとシンボルマークの違い

シンボルマークは、そのブランドを識別させるための固有の印である。ピクトグラムは、意味そのものを伝えるための汎用の記号にあたる。前者は誰のものかを示し、後者は何を指すかを示す。同じように図形でありながら、担っている問いが違う。

取り違えると両方が弱くなる。案内用の記号に独自性を求めすぎると、意味の読み取りが遅れる。逆に識別の印を一般的な絵柄へ寄せると、他社と紛れる。独自であるべき場所と、すでに共有されている形に従うべき場所を分けて扱う必要がある。

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ピクトグラムとユニバーサルデザインの違い

ユニバーサルデザインは、誰にとっても使える状態を目指す設計の考え方である。ピクトグラムは、その状態に近づけるための手段の一つにあたる。目的と手段の関係にあり、絵記号を置いたこと自体が、伝わる状態を保証するわけではない。

確かめる向きも違う。絵記号は作った側が意味を込めるが、伝わったかどうかは、その文化や年齢層の受け手にしか分からない。手段を採用したかではなく、想定した相手が迷わず動けたかで判定する立場に立つと、両者の関係は整理しやすくなる。

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使いどころ

ピクトグラムは、多言語環境の案内や、限られた面積で素早く意味を伝えたいUIで用いられる。書体やカラーパレットと同じ思想で設計すると、ブランドの一部として機能する。

デザインシステムやブランドガイドラインの中に絵記号の作法を組み込むことで、人が増えても一貫した表現を保ちやすくなる。

実務でのチェックポイント

  • 作った絵記号を、説明抜きで社外の人に見せて意味を答えてもらう。答えが割れるなら、共有された形にはなっていない。
  • 同じ体系の中で線の太さや角の処理が揃っているかを並べて確かめる。揃っていなければ、複数の作り手の癖が残っている。
  • 実際に使われる寸法まで小さくして判別できるかを見る。大きく表示した状態だけで確かめると、机上でしか成立しない。
  • 文字を添えた場合と外した場合で、受け手の迷いが増えないかを比べる。増えるなら、絵だけでは意味が絞れていない。

よくある誤解

絵にすれば言語を越えて伝わる、という前提は部分的にしか成り立たない。図形の解釈には、その社会で見慣れているかどうかが強く関わる。すでに広く使われている形をなぞる限りは通じるが、独自に考案した図案は、作り手の頭の中でしか意味が確定していないことが多い。新しさは、伝達の面では不利に働く。

文字の代わりに置ける、と考えて説明を削る崩れ方もある。絵記号が有効なのは、選択肢が限られ、意味の候補が絞られている場面である。似た機能が並ぶ場所では絵だけでは区別がつかず、短い文字を添えたほうが速い。置き換えるものではなく、併せて働く部品として扱うことになる。

よくある質問

ピクトグラムは独自に作るべきですか?

用途で分かれる。案内や安全に関わる場面は、すでに広く使われている形に従うほうが誤解が少ない。一方、自社のサービスに固有の機能を示す場面では、既存の形が無いため独自に作ることになる。伝達の確実さを優先する場所と、らしさを出す場所を分けて考える。

アイコンとピクトグラムは同じものですか?

重なる部分は多いが、置かれる場所が違う。ピクトグラムは、現実の空間や案内表示で意味を示す文脈で語られることが多い。アイコンは、画面上で操作の対象や機能を示す文脈で使われる。求められる大きさや、押せるかどうかという性質の違いが設計に効いてくる。

何種類くらい用意すべきですか?

使う場面の数から決まる。先に一式を揃えようとすると、使われない図案が増え、更新の手間だけが残る。必要になった場面から作り、同じ考え方で描けるよう基準のほうを先に決めておくと、後から増えても体系は崩れにくい。

この項目は、ブランディング支援会社 Highlite Inc. 編集部が執筆・監修しています。
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