か
現代

eWOM(電子口コミ)

Electronic Word of Mouth

インターネット上で交わされる口コミ。レビューや投稿として蓄積され、広範囲に長く残る評判。

意味

eWOM(電子口コミ)とは、インターネット上で交わされる口コミを指す。レビューサイトの評価やSNSの投稿など、電子的な形で残る評判にあたり、従来の対面の口コミと区別して捉えられる。

対面の口コミが会話の場に限られ消えていくのに対し、eWOMは文字や画像として蓄積され、時間が経っても参照されうる。到達する範囲も広く、見知らぬ相手の声が意思決定に影響することがある。

書き手の匿名性や、拡散の速さといった特徴から、良い評判も悪い評判も一気に広がりやすい。企業にとっては、観察と対応の対象として重みを増している。

成り立ち

electronic word of mouth の頭字語で、対面の口コミ(word of mouth)に対し、電子的な媒体を通じて交わされる評判を指す語として用いられるようになった。

インターネット上でのレビューや投稿が購買判断に影響を与える現象が広く見られる中で、独立した概念として整理されるようになった。

eWOM(電子口コミ)とUGC(ユーザー生成コンテンツ)の違い

UGCは利用者が作った投稿や写真そのものを指し、eWOM(電子口コミ)はその中で評判として働く部分を指す。作品として楽しまれている投稿もあれば、購入の判断材料として読まれる投稿もあり、後者だけが評判として機能している。

扱う目的でも分かれる。UGCは素材として二次利用を考える対象になるが、eWOMは観察と応答の対象になる。同じ投稿でも、使わせてもらうものとして見るか、判断に効いている声として見るかで、向き合い方が変わる。

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eWOM(電子口コミ)とレピュテーションの違い

レピュテーションは社会全体から見た評判の総体で、取引先や働く人、報道の見方まで含む。eWOMはその一部で、利用者が書き残した声にあたる。投稿が好意的でも、業界や採用の場での評判が別の方向を向いていることはある。

見る範囲が違う分、悪化したときの手当ても違う。投稿の内容は個別に応答できるが、評判の総体は、応答ではなく事業の側の変化でしか動かない。書き込みへの対応で全体が持ち直すと考えると、手を打つ場所を取り違える。

レピュテーションの項へ →

使いどころ

eWOMは、オンライン上の評判が顧客の判断にどう影響するかを見立てる場面で用いられる。どこで、どんな声が蓄積されているかを捉える。

口コミやコンタクトポイントの議論と結び付けると、評判が生まれ広がる場をブランド体験の一部として扱いやすくなる。

実務でのチェックポイント

  • 自社名で実際に検索し、最初に目に入る投稿を確かめる。社内の想定と違っていることは多い。
  • レビューに繰り返し現れる不満を種類ごとに束ね、多い順に現場へ渡す。投稿は消えずに残るため、直さない限り同じ指摘が積み上がっていく。
  • レビューが書かれた時期を並べ、特定の時期に集中していないかを見る。集中は施策か不具合の跡になる。
  • 返信の有無と内容を確認し、同じ定型文が並んでいないかを見る。読む側には応対の姿勢として映る。

よくある誤解

星の数の平均だけを見て評判を把握したつもりになる扱いが起きやすい。平均は、極端に良い評価と悪い評価が打ち消し合った結果でも同じ値になる。読む側は分布と個別の記述を見ているため、平均が保たれていても、目に付いた一件で判断されることがある。

良い投稿を集めれば悪い投稿は埋もれる、という考え方もある。数で押すと、書かれた時期の偏りや文体の似通いが読む側に気づかれ、かえって疑いを招くことがある。悪い評価を減らす道は、書かれた内容が繰り返し起きなくなることのほうにある。

よくある質問

悪いレビューは削除を依頼すべきですか?

事実と異なる記述や規約に反するものを除けば、残したまま応答するほうが結果は良い場合が多い。良い評価だけが並ぶ状態は、読む側に不自然さとして受け取られる。削除に動くより、書かれた内容が繰り返し起きない状態を作るほうが先になる。

レビューを依頼するのは問題ありませんか?

依頼そのものは広く行われているが、条件の付け方で意味が変わる。書くこと自体を頼むのと、良い内容を書くことに見返りを付けるのとでは、集まる声の性質が別になる。後者は評価の分布を歪め、読む側が気づいたときの損失が大きい。

投稿はどこまで見ておくべきですか?

顧客が購入前に実際に見る場所を優先する。すべての媒体を追うより、検討中の人が自社を調べたときにたどり着く数か所を定期的に確認するほうが実務に合う。どこを見て決めたかは、新規の顧客に直接尋ねれば分かる。

この項目は、ブランディング支援会社 Highlite Inc. 編集部が執筆・監修しています。
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