— 01 —ブランドのナレッジ
リースとトラウトが1981年に体系化したポジショニング論の核心は、「人の頭の中の一番手」の価値だ。カテゴリで最初に想起されるブランドは、二番手の数倍の恩恵を受ける。既存カテゴリで二番手を争うより、自分が一番になれる切り口(カテゴリ)を定義し直すほうが早いことも多い。
ポジションは言葉で宣言するだけでは取れない。価格・チャネル・体験・語り口のすべてが同じ席を指したとき、初めて頭の中に固定される。
Sources · Al Ries & Jack Trout (1981) Positioning: The Battle for Your Mind
— 02 —実務での使い方 — 課題解決方法例
◆ 実務の進め方
- 01.想起の現状を測る「◯◯といえば?」を顧客に聞き、自社がどのカテゴリの何番手かを直視する。
- 02.勝てる切り口を定義する一番になれる土俵を探すか、作る。市場の大きさより、席の取りやすさで選ぶ。
- 03.全接点を同じ席に向けるコピー・価格・実績の見せ方まで、選んだ席と矛盾する要素を削る。
— 03 —他社事例
独自の席を定義して市場に立った例。
▸ Highlite Works
Touch Star
「スマホだけで高精細な触感を再現」という独自カテゴリを、展示会・Webの体験で確立。技術を席の言葉に翻訳した。
実績の詳細を見る(Highlite公式)→
一般には、「安全といえばボルボ」が、一語の席を数十年守り続けたポジショニングの古典例として世界中の教科書に載っている。
— 04 —Highliteの観点
ポジショニングで私たちが警戒するのは「正確だが選べない」定義だ。あれもこれも正しく書いた結果、顧客の頭に残らない総花的な一行になる。席はひとつしか取れない。何を諦めるかを決める痛みを引き受けた会社だけが、頭の中に席を持てる。
席はひとつしか取れない。諦める痛みが、席の対価である。— Brandri / Highlite editorial