— 01 —ブランドのナレッジ
ブランドガイドラインの構成は一般に、思想(なぜ)・言葉(どう語るか)・視覚(どう見せるか)・運用(どう守るか)の四層からなる。Wheelerが示すように、接点と作り手が増えるほど、一貫性は属人的な感覚から文書化された基準への移行を要する。
AI時代には新しい役割も加わった。ガイドラインは人間の作り手だけでなく、生成AIに会社の判断を代行させるための仕様書としても機能し始めている。機械が読める明文性が、これからの要件になる。
Sources · Alina Wheeler (2017) Designing Brand Identity
— 02 —実務での使い方 — 課題解決方法例
◆ 実務の進め方
- 01.判断基準から書く規定の羅列より「迷ったらこう決める」を先に。理由の書かれていないルールは形骸化する。
- 02.最小1枚版から育てるロゴ・色・書体・声の4点の1枚版を先に配り、運用の中で追記していく。
- 03.更新の主管を決めるガイドラインの持ち主(更新権者と改訂サイクル)を決める。持ち主のない文書は腐る。
— 03 —他社事例
「使われる」ガイドライン・ブランドブックの例。
一般には、NASAの1976年版グラフィックス標準マニュアルが、運用に耐える美しいガイドラインの古典として今も参照されている。
— 04 —Highliteの観点
自社のVIとガイドラインを自分たちで作り運用する苦しさを、私たちは通ってきた。その経験から言えるのは、ガイドラインの成否は発行日ではなく運用30日目に決まるということだ。誰も見に来ない文書か、毎日引かれる道具か。差を分けるのは分量ではなく、現場の質問に答える形で書かれているかどうかだ。
ガイドラインの成否は、発行日ではなく運用30日目に決まる。— Brandri / Highlite editorial