— 01 —ブランドのナレッジ
PMF後の拡大は、創業者の属人的な営業から、組織による再現可能な獲得への移行を意味する。このとき「誰に・何を約束するか」が明文化されていないと、増えた営業やマーケ担当がそれぞれ別の売り方を発明し、ブランドが接点ごとに分裂する。
ムーアのキャズム理論が示すように、初期の熱狂的な顧客と、その先の実利的な多数派では、刺さる言葉が違う。拡大初期は、メッセージを「信者向け」から「市場向け」へ翻訳し直すタイミングでもある。
Sources · Geoffrey A. Moore (1991) Crossing the Chasm
— 02 —この時期の動き方 — 課題解決方法例
◆ 実務の進め方
- 01.勝ちパターンを言語化するなぜ売れたのかを顧客の言葉で分析し、価値提案を一行の約束に固定する。
- 02.ブランドの背骨を文書化するステートメント・トーン・ビジュアルの基準を初めて「組織の道具」として整備する。
- 03.多数派向けに翻訳する初期顧客に刺さった尖った言葉を、実利的な多数派が安心できる言葉に翻訳し直す。
- 04.入社者が再現できる形に新しく入る営業・マーケが初日から同じ説明ができる資料と語彙を用意する。
— 03 —他社事例
理念と提供価値を組織の道具として固定した例。
▸ Highlite Works
ReAlice
Visionとブランドステートメントを独自フレームワークで策定し、プロダクトのUI/UXまで貫通。属人的だった価値を組織の言葉に固定した。
実績の詳細を見る(Highlite公式)→
▸ Highlite Works
KURUBI(久留米総合美容外科)
MVV策定からブランドブック・Webまでを整備し、院全体が同じ約束を語れる状態を構築。
実績の詳細を見る(Highlite公式)→
一般には、急拡大期に「Airbnbはどこでも居場所がある(Belong Anywhere)」を掲げて世界展開の軸を固定したAirbnbが、この転換の例として知られる。
— 04 —Highliteの観点
PMF後こそ、私たちが「ブランディングの適齢期」と呼ぶ時期だ。検証済みの価値があるから言葉に嘘がなく、組織が拡大するから言葉の必要性が高い。この時期に背骨を固定しなかった会社は、後になってから高いリブランド費用で同じ宿題を払うことになる。
PMF後は、ブランディングの適齢期である。— Brandri / Highlite editorial