— 01 —ブランドのナレッジ
ケラーのCBBE(顧客ベースのブランド・エクイティ)モデルは、顧客の頭の中に「何の会社か(認知)」が立って初めて「どう良いか(連想)」が積み上がると説く。営業資料も同じ構造で、冒頭で自社の定義が一行で立たなければ、後段の機能説明はすべて宙に浮く。
また資料は、営業担当者ごとの「話の上手さ」を平準化する装置でもある。属人的な説明のばらつきは、会社としての一貫性——ブランドの根幹——を接点レベルで崩す。
Sources · Kevin Lane Keller (1993) Conceptualizing, Measuring, and Managing Customer-Based Brand Equity
— 02 —解決アプローチ — 課題解決方法例
◆ 実務の進め方
- 01.一行目を決める「私たちは、誰の・何を・どう変える会社か」を資料の1ページ目に置く。機能一覧はその後でいい。
- 02.顧客の言葉に翻訳する社内用語・技術用語を、顧客の課題の言葉に置き換える。「何ができるか」ではなく「何が変わるか」。
- 03.構造をブランドに揃える課題→価値→証拠→進め方、の順序を全資料で統一。デザインのトーンもWebと揃え、接点の一貫性を作る。
- 04.現場の改変を設計で防ぐ編集可能な範囲と守るべき範囲をテンプレートで区別し、属人的な崩れを構造的に防ぐ。
— 03 —他社事例
「伝わる構造」を紙とWebの両方で設計した例。
▸ Highlite Works
Alchemy
新規事業の価値を独自フレームワークで分析し、ブランドブックから展示会ブース・チラシまで同じ骨格で展開。接点が増えても言葉が崩れない設計。
実績の詳細を見る(Highlite公式)→
▸ Highlite Works
Touch Star
専門性の高い触覚技術を、展示会ボードや名刺まで一貫したビジュアルで翻訳。CEATEC受賞の後押しとなった。
実績の詳細を見る(Highlite公式)→
一般には、複雑な保険商品を「シンプルな言葉と図解」で売り物にしたライフネット生命の資料設計が、翻訳の好例として知られる。
— 04 —Highliteの観点
私たちは営業資料を「ブランドの最前線」と見ている。Webは選ばれた後に見られるが、資料は選ばれる前に読まれるからだ。1枚の紙で語れない概念は、Webでも広告でも語れない。だからこそ資料づくりは、デザインの発注ではなく、自社の価値定義を仕上げる経営の作業として扱うべきだ。
1枚の紙で語れない概念は、Webでも広告でも語れない。— Brandri / Highlite editorial