— 01 —ブランドのナレッジ
Nicholas Ind は『Living the Brand』で、ブランドは広告ではなく従業員の日々の行動を通じて顧客に届くと論じた。社員が理念を「自分の言葉」で語れない会社では、接点ごとにブランドが別人格になる。
浸透の敵は反対ではなく、無関心と抽象性だ。壁に貼られた美しい言葉は、現場の「今日この案件をどう判断するか」に接続されない限り、日常から抜け落ちていく。
Sources · Nicholas Ind (2001) Living the Brand
— 02 —解決アプローチ — 課題解決方法例
◆ 実務の進め方
- 01.理念を判断基準に翻訳する「顧客第一」のような抽象語を「迷ったらこう決める」という具体的な判断ルールに落とす。
- 02.物語で運ぶ理念を体現した実際のエピソードを社内で収集・共有する。定義より物語のほうが人に残る。
- 03.評価と接続する理念に沿った判断が評価される仕組みを作る。評価されない行動規範は建前と見なされる。
- 04.経営が使って見せる経営自身が意思決定の説明に理念の言葉を使う。トップが使わない言葉を現場は使わない。
— 03 —他社事例
従業員を巻き込んで理念を「自分ごと」にした例。
▸ Highlite Works
KURUBI(久留米総合美容外科)
ワークショップと従業員インタビューを通じてMVVを策定。上から配る理念ではなく、現場の言葉から編み上げた浸透設計。
実績の詳細を見る(Highlite公式)→
▸ Highlite Works
ムクイル
簡易ブランドブックの作成により、メンバー間の認識統一を実現。少人数の組織でも「同じ言葉で語れる」状態を先に作った。
実績の詳細を見る(Highlite公式)→
一般には、クレド(信条)カードを全社員が携帯し日々の判断に使うリッツ・カールトンが、理念を運用に落とした古典例として知られる。
— 04 —Highliteの観点
私たちはインナーブランディングを「配布」ではなく「翻訳」の仕事と捉えている。理念そのものを変えなくても、それが現場の一日の中でいつ・どう使われるかを設計し直すだけで、浸透は大きく変わる。ブランドは社外に発信する前に、まず社内の判断基準として機能していなければならない。
ブランドは社外に発信する前に、まず社内の判断基準として機能する。— Brandri / Highlite editorial